Details:
INTAconnection Trial Packageをダウンロードいただき、誠にありがとうございます。ILCの永坂と申します。
本ポストは、INTAconnection Trial Packageで制御処理を作成する一助となるべく同梱されている、INTAconnection Editorで使用できるサンプルフローについて紹介いたします。
ここでは、Modbus/TCPのサンプルフローについて紹介いたします。
サンプルフローの読込み方法とModbus/TCPのサンプルフローを動かすための環境構築方法は、本ポストのリプライで紹介しております。
このEditor上に描かれている内容(フロー)を「プログラム書込み」でConnected PLCに書き込むことにより、Connected PLCで演算や通信処理を動かすことができます。
Modbus/TCPとは
Modbusは、FAシステムにおいて広く使用されている通信プロトコルの一つです。仕様が公開されており無償利用が可能であるため、多くの産業用機器における通信に利用されています。
Modbus/TCPはこのModbusプロトコルをTCP/IP上で実行するためのプロトコルです。
Modbus/TCPのサンプルフローの内容
ModbusTCPsample_flow.sbclを示します。このフローは以下の順に処理を行います。
①Configの入力端子2で指定した宛先のModbus/TCPサーバを通信相手先として登録します。宛先はIPアドレス/ポート番号で、機器に応じて設定を変えてください。
同じ通信相手先を指定した2回目以降のConfigは呼ばれるたびにTCPソケットの破棄と生成を行うため、通信相手先のIPアドレスとポートを変更したい場合を除いて呼び出しを制限する必要があります。
(下図の例ではInit FunctionBoxを接続して呼び出しを制限しています)
②プロパティで指定した通信相手先のModbus/TCPサーバの「デバイスNo.=0,開始アドレス=1」からCoilのデータを読み出します。読み込むデータ種別と開始アドレスは機器に応じて変更してください。
③プロパティで指定した通信相手先のModbus/TCPサーバの「デバイスNo.=0,開始アドレス=40001」のHolding Registerに対してUINT型のデータを書き込みます。書き出すデータ種別と開始アドレスは機器に応じて変更してください。
Modbus/TCPサーバ構築例
添付画像にて紹介した通信フローの相手先となるModbus/TCPサーバをEasyModbusTCP Server Simulatorで構築する方法を記載します。
①https://sourceforge.net/projects/easymodbustcpserver/で.NETバージョンの実行ファイルをダウンロードします。
②実行ファイルをダブルクリックしてシミュレータを起動します。
設定を変更する場合、工具アイコンをクリックして表示されるPropertiesのダイアログで変更を行い、ダイアログの右下のボタンで設定を反映します。